高市早苗首相は14日夜、首相官邸で簗和生農林水産相から辞表を受け取り、受理しました。 事実上の更迭で、昨年10月の高市政権発足後、不祥事による閣僚交代は初めてです。第2次高市改造内閣は9月17日発足で、在任は約1カ月。読売新聞などは自民政権復帰後で最短級の在任とも伝えています。首相は15日にも後任を決める方針です。

辞表受理後、高市首相は記者団に、消費税減税関連法案などを挙げながら「重要な課題に答えを出していく必要があることから、申し出を受け入れることとした」と説明し、「任命責任を重く受け止めている」と語りました。簗農水相は「国会審議で迷惑をこれ以上かけるわけにもいかず、農水行政に集中できない状況が続くことは避けなければいけない」と辞任理由を述べました。

背景は二つです。ひとつは、就任前の5月に栃木県内で「道路予算を大幅にカットした」と発言した問題。2月の衆院選で首長が対立候補を支援した那須烏山市と那珂川町への言及で、地方への圧力だとの批判が広がりました。簗農水相は国交省への働きかけを否定し、10月5日に発言を撤回して謝罪。国交省は照会はあったが圧力はなかった、との認識を示していました。もうひとつは、過去の衆院選で支持者をシャトルバスで無料送迎したとする公選法違反疑惑で、週刊誌報道も重なりました。

野党は辞任しなければ15日にも参院へ問責決議案を提出する方針で一致していました。参院は与党少数で、提出されれば可決の可能性がありました。民主改革の会の後藤祐一国対委員長は「遅すぎる。首相の判断が問われる」と批判しています。農水相は減税の影響を受ける農業者支援の所管でもあり、消費減税法案の参院審議にどう響くかが次の焦点です。

読者にとっての意味は、減税国会の日程と、任命責任の追及が並行することです。首相は減税を最優先に据えつつ、初の閣僚辞任で支持率と野党協力の両方が試されます。News.comは後任人事と予算委の続報を追います。

まとめ

簗農水相が辞任。高市政権初の不祥事更迭で、減税審議への影響が焦点です。